ゆるろぐ -Urbanisme Log-

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都市生活屋のブログ

6時間で巡る武雄温泉3 〜干支で繋がる東京駅と武雄温泉編〜

東京駅に描かれていない4つの干支はどこにいるか

 

前回、紹介した武雄温泉楼門で区切られた敷地内には、資料館だけでなく、もちろん温泉もある。

 

▲元湯、蓬莱湯の建物

 

日帰りで入ることができる大衆浴場は全部で3つある。

元湯、蓬莱湯、鷺乃湯の3つだ。

前者2つは、400円で入ることが可能だ。

 

汗だくだったので、全部入りたかったが、ひとまず熱めの元湯に入ることにした。

 

 

……突然の…アイス…!?

 

そう、温泉内はもちろん写真は撮れないので、ビジュアルで伝えるものはない。

唯一の写真は、風呂上がりのセブンティーンアイスのみ。

このアイス本当に美味いですよね。

 

言葉だけになるが、

浴場は天井が高く、設備も新しく快適な温泉だった。

湯船は、木造で適温の風呂と熱い風呂の2種類があった。

湯が熱いことで有名な神楽坂の熱海湯に週一で通っているプライドをかけて、熱い湯船にも浸かってみたが、確かに熱かった。

 

写真は、以下のサイトに載っているので、見てみて下さい。

 

www.takeo-kk.net

 

元湯がイイ湯すぎて、他の2つに入ることなく、武雄温泉を去ることにした。

 

▲南から武雄温泉楼門をみる

 

こちらの武雄温泉楼門について、非常に面白いことを知ったので、共有したい。

武雄温泉楼門は、先の記事で書いた通り、辰野金吾によって設計された。

辰野金吾は、東京駅駅舎を設計した建築家である。

東京駅駅舎の、JR改札は、ホールのような空間になっているが、その天井には干支が描かれている。

 

▲奇跡的に発掘した写真(4年前に撮った写真東京駅駅舎の天井)。赤色で囲った部分にメダリオンとして干支が描かれている。

 

写真には、2つの干支しか写せていないが、うまく写真を撮ったとしても12の干支を写真に写すことは不可能である。

何故ならば、天井の真ん中の木造部分を見ればわかる通り、天井の形は8角形なのだ。つまり、東京駅の天井には、8つの干支しかいない。

(そんなこと、この写真を撮った当時は全く気づかなかった…。)

 

そして、東京駅に描かれていない4つの干支はどこにいるかというと、なんと、佐賀県武雄市、武雄温泉楼門に描かれているというのだ!

 

めちゃんこ面白くないですか?

 

ただ、残念ながら、武雄温泉楼門の上階に登らないと、4つの干支を見ることはできない。

上階へ上がるためには、午前中のツアーで入る以外方法はない。

武雄温泉に訪れる人は、ぜひ楼門の干支を見るのがいいだろう。

 

やっとこさ、次回、武雄市図書館をレポートします。

 

▲武雄の郵便局前のポストに、ミニチュア楼門を発見!?

 

 

6時間で巡る武雄温泉2 〜辰野金吾の建築編〜

辰野金吾の建築の一部になることができる非常に稀有な体験 

 

意外と見所の多かった武雄市役所を後にして、炎天下の中温泉を目指す。

 (↓前回の記事)

urlog.hatenablog.jp

 

 

▲市役所について、書きすぎて忘れてしまった方のために、ルートを再掲。

 

 

 

温泉街のスナック街

温泉までは、北へ歩いていく。

温泉目指して歩く途中、人をほとんど見かけなかった。

炎天下のせいなのか、それともやはり地方都市、元からこんな感じなのか。

 

気になったのは、スナック街を内包する横丁建築が多い。

温泉街ということで、温泉とセットで夜の街が賑わったに違いない。

 

 

▲非常に気になるかたちのビル

 

▲中を覗くと、通路に張り付く部屋、部屋、部屋。そう、スナック街。

 

▲ほとんどのビルは寂れているけど、鉄筋コンクリートのスナックビルも発見した。

通路を内包することで、商業建築としては、効率の良い店舗配置が可能になったのだろう。

 

▲元々の木造の住宅のファサードを覆い隠すように張り出した商店。こういうハリボテのファサードを備えた建物は全国に見られるが、偽看板建築とでもいうのだろうか。取っ払った方が絶対にいい。

 

美しい風景を持つお寺 〜廣福寺〜

そんなこんなで歩くこと10分、温泉の門が見えたところで、隣にこんなお寺の門前が見えた。

 

▲奥に行ってみたくてしょうがなくなる光景

 

まるで、空想の世界のような、よくできた日本の夏といった風景に誘われて、並木の入り口まで足を運ぶ。息を飲む美しい風景がそこにはあった。

 

▲美しいアプローチ。

 

この美しいアプローチを持つお寺の名前は、廣福寺。

www.takeo-kk.net

かの有名な運慶が作った四天王立像があるとのこと。

僕が訪れた日は、見学できなかったが、この門前の風景を見るだけでも行く価値はあると思う。

 

▲並木を抜けた先には、お寺への階段。

 

▲お寺の門

 

とうとう着いた、武雄温泉楼門と温泉資料館

ノーマークだった、廣福寺の隣には、武雄温泉楼門が見える。

 

▲武雄温泉楼門

 

こちらの楼門の設計は、東京駅の赤煉瓦の駅舎を設計した辰野金吾

建築に詳しくなくても知っているであろう、ジョサイア・コンドルに師事した、東京大学造家学科1期生である。

なぜ、辰野金吾の建築が武雄にあるかといえば、辰野金吾の出身が佐賀県だからとのこと。

 

▲楼門の下から敷地内をみる。

 

▲こちらも辰野金吾設計の武雄温泉新館。昔は温泉施設であったが、今は資料館として解放されている。

 

▲ドドン!

 

▲車、ドドン!

何が残念かといえば、建物のすぐそばまで駐車スペースになっていること。もうちょっと人間のための広場とかにしてもいいのではと思うけど、まあこれもこれで使われ続ける温泉としていいのかもしれない。

 

▲2019年7月現在。内部の見学は無料!嬉しい!

 

これまた文字を書きすぎてしまうので、写真で紹介するよ。

 

▲廊下。外観に反して、内部は非常に高級感のある落ち着いた空間。

 

▲脱衣所から見る浴場。

 

 

▲浴場(入れます)

 

▲天井のかたちが面白い。

 

▲番台

 

▲2階より楼門を望む

 

▲2階には大きな畳の間。

窓の外には、先ほどの浴場の面白いかたちの屋根が見える。

 

▲浴場の屋根

 

▲2階の廊下。外装の赤が映える。

 

こうして、一通り見学を終えて1階に降りようとしたところで、足に激痛を覚えた。

辰野金吾の建築に胸を打たれたのだとしたら、痛いのは胸のはず。なぜ、足なのか。

なんと、辰野金吾の建築が僕の身体に入り込んできていたのだ(木材の破片が足の裏に刺さってしまったのだ)。

我慢できないほどの痛みだったので、1階の売店のおばちゃんに相談すると、商品のピンセットを貸してくれた。

優しいおばちゃんで、全て許しました(おばちゃんが悪いわけではないし)。

辰野金吾の建築の一部になることができる非常に稀有な体験でした(謎)。

 

▲応急処置道具。こちらのピンセットは商品なのだけど、めちゃくちゃつまみやすいので、お土産におすすめしておきます。

 

無事、破片を取り除くことができたので、とうとう温泉に入ることにする。

6時間で巡る武雄温泉1 〜武雄市役所編〜

 まさに市民のための公共施設

 

出張のある仕事がいいのは、出張のついでに観光することができるところだ。

佐賀県武雄市、予想以上によかったので、記録することにする。

 

皆さんは武雄市って聞いたことあるだろうか。

僕は、数年前に美しい図書館が有名になったことで初めて武雄市を知った。

 

▲美しい!

 

武雄市図書館は名前の通り公共施設だけど、運営はTSUTAYAでおなじみのCCC。

公共施設を民間企業が運営することを、一般にPPP(Public Private Partnership)というので、こちらの図書館は、”CCCによるPPP”なんて言われていたり言われていなかったり…。

 

 さてさて、6時間と言う限られた時間だったけど、満喫したので、簡単にレポートをどうぞ。

 

 

 

 

 武雄市の場所

武雄市佐賀県長崎県よりに位置する大きな市だ。電車で訪れるなら武雄温泉駅。博多から特急みどりで約1時間ほど。費用は3000円くらいだ(安い!)。

 

武雄市を巡ったルート

武雄市の滞在時間は約6時間。地図の通りのルートをひたする歩いた。旅行先では出来るだけ歩くようにしている。その街の何気ない場所を通ることが街を味わうことだからだ(節約も兼ねる)。

見所は、だいたい5箇所くらい。本当はこの他にもあるけど、時間がないので遠い場所は断念。

 ▲6時間マップ

 

武雄温泉駅武雄市役所⇨廣福寺⇨楼門・温泉資料館・元の湯入浴⇨武雄市図書館⇨武雄神社、武雄の大楠

 

武雄市役所

この日は、真夏の真夏の真夏。とても暑い日。

▲駅からの眺め。何かの工事中。

 

▲工事中の正体は、新幹線の高架。新幹線ができたらもっと近くなるのだろう。

 

うなだれる暑さの中、まずは車窓から見えた武雄市役所へ。徒歩3分。

 

武生市役所の設計者を調べると基本設計を担当したのは、デジタルインスタレーションで有名なチームラボだった。

www.team-lab.com

 

▲新しそう。

 

▲玄関前の大きな庇。

 

大抵地方都市の役所というのは、せっかく見学に訪れても、土日に入れないことが多いけど、武生市役所は空いていた。

中に入ると廊下のオープンスペースで勉強している中高生の姿が目に入った。

パリのカフェスペースは実は多くの人がくつろいでいて、ほとんど埋まっていた。

まさに市民のための公共施設だ。

 

▲廊下の机では、夏休みの生徒が勉強していた。

▲カフェも解放されていて、席は満席。

 

1階だけでなく屋上も解放されている。

 

 

屋上には健康器具が置いてある

 

屋上からの眺め

 

さて、温泉へ向かおうとしたが、市役所にはまだまだ魅力があった。

なんと1階にパン屋を発見した。

 

▲日曜日もやっている。

 

▲お洒落な内装

 

▲市役所のパン屋というよりは、街のパン屋が市役所に入っているといった印象。パンの種類が多いこと。さらに高校生以下の利用を想定してか、安い菓子パンもいくつかあった。

 

 

本当はもっとコンパクトに記事を書きたいんだけど、書き始めると筆が止まらない…。

次回、温泉についてレポートします。

 

 

新幹線に乗る前にチップスター買おうよって話

お菓子たちは、改札外では大した値段もしないくせに、ここぞとばかりに立地を活かしたイイ値をふっかけている

 

出張の多い仕事柄だということはいくつかの記事で書いてきた。

結構遠い場所にいく仕事が多く、移動手段としては飛行機や新幹線が多い。

出張はできる限り飛行機で行きたいと思う。

何故ならば、マイルを貯めることができるからだ。

その分、新幹線は損した気分になる。ポイントなど貯まらない。

振動やトンネルによる電波遮断など意外とストレスも多いと思う。

そんなイイところなしの新幹線で起こったチップスターの奇跡を書きたいと思う。

 

▲いつの日かの新幹線

 

 

 

 新幹線の魔力

最近とあることに気づいた。

 

 

 飛行機に乗るときは、なんだかかしこまった気分になる。空港自体が高級感のある非日常であるからか、空を飛ぶという行為自体に畏敬の念があるからか分からないけれど、お菓子を持ち込んで機内で食べてやろうなんて思わない。搭乗時にもらえる飴ちゃん1個で、1フライト1回提供されるりんごジュースで十分満たされる。

 

それに比べて、何故か新幹線は 、車内で無性に飲食したくなる。

デフォルトで何かをつまんでいないといけない空間だと唾液でいっぱいになる僕の口の中は認識しているようだ。

それは、修学旅行の思い出のせいだけだろうか。

「駅弁」に代表されるように、弁当食べるのは当たり前だし、スジャータを自慢するツイートが世に溢れている。仕事帰りの時間には、ひどいほどに缶を開ける「プシュっ!」って音とアルコールの匂いに車内は支配される。

 

チップスターの魔力

気づいたら、出発3分前なのにKIOSKに駆け込んで、お菓子を選んでいる自分がいる。いくつものお菓子たちは、改札外では大した値段もしないくせに、ここぞとばかりに立地を活かしたイイ値をふっかけている。

ご当地チップスターをレジに出したら200円以上もしたから慌ててノーマルのチップスターに差し替える。それでも高いが、急いで帰路につくのぞみに駆け込む。

 

新幹線の座席は座りごごちが悪い。僕の体を数ミリだけ避けるような微妙な曲線が僕の体を泳がせる。

少しだけ、背を倒してなんとか体を落ち着かせる。

 

帰りの車内の楽しみは、NETFLIXであらかじめダウンロードした、東京に着くまでの乗車時間ぴったりの映画を見ることだ。

ただ、新幹線には、スマホを固定するものがなく、鑑賞する姿勢も悪くなりがちなのが悩み。

 

そこで、活躍したのが、イイ値したチップスターだった。

 

どう活躍したかを、もったいぶって説明したいけど、そんなことするまでもない。

百聞は一見に如かず。

 

 

チップスターの蓋をスマホの厚さにあわせて、手で一生懸命破ることで スマホ立てに一瞬で変化する。

 

このスマホの厚さ分の切れ目を、あらかじめミシン目として入れておいて販売すれば、新幹線のお供として大ヒットすると思う。

KIOSKのくだらないイイ値戦争はやめて、本当に価値を提供するお菓子としてチップをいただけるくらいのスターにはなれると思う(チップスターだけに)。

 

ヤマザキビスケット(株)の方、聞こえますか〜。

今、あなたの脳に働きかけて、この事実で天下を取るように仕向けていますよ〜。

 

ただ、これを見たヤマザキビスケット(株)の人には、このブログを材料として上司に掛け合うには、まだまだインパクトが小さいと思うから、改善点を一緒に挙げておきたい。

 

チップスター、もっとできるよ!頑張れるよ!(修造風)

対応機種のバラエティー

まずは、対応機種である。

僕のスマホは、iphone seである。

この小さくて軽いスマホだからこそスマホ立てとして機能したものの、もっと大きくて重いスマホではスマホ立てとして機能しない可能性がある。

改善案としては、蓋の深さを深くするなどが考えられる。もしくは素材や構造を丈夫なものにしてみるということも考えられる。

 

揺れに負けない構造

次に、新幹線の揺れへの対応である。

新幹線っていうのは、まっすぐに走り続けるイメージがあると思うが、なんだかんだで微小な振動が随時おきている。そのため、このスマホ立ても手を離していると、徐々に滑って移動してしまう。

スマホ立てが滑らないように、ふたの素材を滑りづらい素材にしたり、凸凹をあえて作るなどの対処法が考えられる。

 

個人的には、ペットボトルを置く浅い穴を利用することも一理あると思っている。

しかし、今のチップスターの蓋は浅いため、この浅い溝に置くと、スマホが浮き上がりうまく固定されない。つまり、少しだけ蓋を深くすることで、しっかりスマホを支える構造にすることも可能なのだ。

 

 

結論

 

言いたいことは、新幹線に乗るときには、チップスター1択だということだ。

別にチップスターの味方をしたいわけじゃないけど、今回の車内はこのチップスターの発見が個人的には結構面白くて、快適な陸の旅になったから、チップスターを応援したい。

 

それでは、来週新幹線に乗る予定のあるあなた、ぜひチップスターをおためしあれ。

 

 

 

airpodsを洗濯してしまった人へ

故障を経て、復活したのだから、これはもうイエス・キリストと同じと言っても過言ではない。 

 

このブログ記事を見ているあなたは、 airpodsを洗濯してしまったに違いない。

ただ、洗濯してしまったからといって、焦ってはいけない。まだ何も終わっていない。

落ち着いて行動することが大切だ。

 

さて、僕の話をしよう。

こんなことをしでかした。

 

 

 

 

悲劇から一転、喜劇へと変わったこの1週間に一体何が起こったのかをここに書き残したいと思う。

 

 目次

 

 

 

 

プロローグ

4ヶ月ほど前のこと、airpodsを購入した。

airpodsを買うまではずっと、iphoneに付属しているApple製のイヤホンを使っていた。

音楽にこだわっているわけでもない自分にとってはこのイヤホンで十分だったわけだけど、時代の流れでワイヤレスイヤホンが増えてくると当然欲しくなる。ネットで調べた結果、airpodsが一番良さそうであることがわかった。

ただ、airpods(第2世代)が出る噂を見つけてしまい、なかなかairpods(第1世代)に手を出せなかったわけ(フェイクニュースに何度も騙された)。今年の2月にとうとうairpods(第2世代)が発売された。

と同時に、こちらも時代の流れで、キャッシュバックキャンペーンを始めたLINE payを利用して、airpods2の購入に踏み切った。

 

 

購入から4ヶ月後、僕はairpodsを洗濯したんだ。

 

airpodsのある暮らし

airpodsを買ってからというもの、ワイヤがあったイヤホンの頃よりも耳に装着している時間が格段に長くなった。

コードがないというだけで、イヤホンをつけながらできることが格段に増える。例えば、洗濯物を洗濯機から取り出して干すという作業にしても、ハンガーを取るために手を伸ばしたり、洗濯物を振り払ったりと手元の作業が多いけど、ワイヤレスイヤホンならストレスなく作業ができる。

朝起きてすぐにイヤホンを耳につけて、食事、着替え、皿洗い、歯磨き、通勤と、会社のデスクに着くまで耳元はシームレスだ。

こんな生活に慣れると、もうワイヤあり生活に戻ることは難しそうだなんて思ってきた矢先、airpodsを洗濯してしまった。

 

ワイシャツの胸ポケットにairpods

 いつものように、会社帰りも会社を出るやいなやairpodsを耳に装着する。好きな音楽を聴いて、家に帰る。家に着けば、玄関を開け、靴を脱ぐ。服を着替えて、料理をして、夜ご飯を食べる。読者の方にも、この行動をしている僕の耳元にairpodsが見えると思う。

ただ、この日は服を着替える前に、ワイシャツのポケットにairpodsを放り込んだ。

そのまま、ワイシャツを脱ぎ一旦ハンガーにかける。

毎週木曜日は、溜めた洗濯物を一気に洗濯する日。そう、この日は木曜日。ワイシャツも綺麗に畳んで、ボタンを外し洗濯機に入れた。

 

それから1時間後…。

 

ワイシャツを洗濯袋から取り出して、風呂場に干す。

洗濯袋には、なぜかairpodsちゃんが1匹。

 

「…………!?」

 

記憶がフラッシュバックして、干したワイシャツの胸ポケットに手を突っ込むとairpodsがいた。

 

この時はパニックで、片耳を装着して壊れていないか確かめてしまった。

冷静に考えると、濡れた状態でそんなことしたら、ショートするに決まっている。

ただ、何かうっすら聞こえた気がしたので、ひとまず安心。そのまま一晩机の上に放置することにした。

 

左耳が聞こえない

翌朝、通勤中に恐る恐るairpodsを耳につけると、なんだか右から聞こえる音量が大きい。

左耳が虫の息だった。音量マックスにしても全然聞こえない。

このアンバランスは非常に気持ち悪いので、使うのをやめた。

この時のツイートがこれだ。

 

 

ひとまず、ネットで他に洗濯してしまった人の記事を検索しまくる。

結構たくさんいてなぜか安心。

そして、胸ポケットに入れて洗濯したという全く同じ人を発見した。

zukkazu.com

 

周りを見て同じ人を発見して安心するという、根っからの日本人である僕だったが、なんも解決していない。

何より、突きつけられたのは、修理代金の高さ。appleさん、がっちりですねぇー。

 

ひとまず、音量のアンバランスを調整する機能を調べてやってみた。

dev.classmethod.jp

 

ただ、これをすると、最大音量が小さくなってしまうので、街中でairpodsを使っても音楽が聞こえなくなってしまった。

 

諦めて、apple製のワイヤありイヤホンを引っ張り出して使うこととした。

 

諦めたらそこで試合終了ですよ。

一体あの日からどれほどの月日が経ったのだろうか。

ワイヤありイヤホン生活に慣れ始めた、あの事件から1週間後、奇跡は起きた。

 

この1週間、僕は会う人全員に「ワイヤレスイヤホンは防水がおすすめ!」と連呼していたと思う。

airpodsも所詮水には勝てない。

 

でも、完全に諦めたわけじゃなかった。

片耳でも、使わないと電池が劣化してしまうんじゃないかと思って、1週間ぶりにairpodsを充電してみた。微かな希望を持って、両耳充電した。

 

翌朝、通勤時に久々にairpodsを耳に装着してみる。

すると、予想していた違和感がない。両耳からミスチルの桜井さんの声が聞こえるのだ。

信じられなくて、なんどもなんども片耳だけ外て音を確かめてみた。

 

「もう一回、もういっか〜〜い」

「もう一回、もういっか〜〜い」

 

 

なんどでも、「聞こえる!」のだ。

 

 

 airpodsさん、復活しました!!!!!!

 

おすすめのワイヤレスイヤホンは、airpods

ということで、一度洗濯されたくらいじゃ、airpodsは壊れません。

しかも、一度は音量が小さくなるという故障を経て、復活したのだから、これはもうイエス・キリストと同じと言っても過言ではない。

こうして、僕はますますapple教にのめり込んでいくのですが、これはまた別の話。

 

諦めずに続けることの大切さを学ぶなら、ぜひスラムダンクを読みましょう。

 

 

イギリスろぐ10 〜テートモダンに圧倒されて〜

子供の頃、自宅のトイレに敷いてあったカーペットの毛並みを手でいじって色が変わることが面白くてよくいじくり回していたことを思い出した。 

 

イギリス4日目は、再びロンドン観光。

ただこの日は、一昨日のロンドン観光と違って、モビリティを使い尽くした。地下鉄、フェリー、、、、(威張って言うほど乗ってなかった、、、)

 

本日の朝食は、バラ・マーケットで調達。

やはり、本場の空気を吸って食べる料理は美味しい。

ホステルの朝食は食パンの押し売りで味気なかっただけに。

 

▲朝のバラ・マーケット

 

▲パン屋さん。積み上げ方がすごい。

 

▲オリーブオイルとトマトのパン。絶品!

 

この日はまずテートモダンへ向かった。

 

テートモダンは、名前だけでも聞いたことがある人が多いかと思うが、イギリスの国立の現代美術館である。響きが、「帝都モダン」と変換できるから、近代日本感あるけど、「帝都」という名前の通り、国立である。

冗談はさておき、Wikipediaによれば、テートとはイギリス政府の美術館運営組織だ。

テート(テイト) (Tate) は、イギリス政府の持つイギリス美術コレクションや近現代美術コレクションを所蔵・管理する組織で、ロンドンなど各地にある国立の美術館を運営する。2000

 

▲写りきらない巨大さ

 

テートモダンは、火力発電所を転用したコンバージョン建築であり、設計は著名な建築家コンビ、ヘルツォーク&ド・ムーロンだ。

www.herzogdemeuron.com

 

さて、建物の中に入っていこうと思ったが、なんとまだ開館時間前で入れず。

テートモダンの前に架かる橋「ミレニアムブリッジ」を見学して時間を潰した。

 

▲ノーマン・フォスターによる設計のミレニアムブリッジ

 

▲桁下

 

▲テートモダンとセントポール寺院を結んでいる。

 

ミレニアムブリッジを1往復して、ちょうどテータモダンの開館時間となった。

 

▲巨大な建物の内部は、巨大な吹き抜け空間。

 

▲火力発電所のリノベーションならではの大空間だ

 

▲入館料は、無料です

 

▲展示室には柔らかい光が差し込む

 

このテートモダン、入館料は無料ながら、国立の美術館なので、計り知れない数の美術品が展示されている。正直、1日では到底見て回ることはできないだろう。時間のない僕らは、展示室を1、2個見て回っただけ。

そんな中、非常に面白いインスタレーションを発見した。

このオレンジ色の壁だ。

 

▲通路に現れた大きな一面オレンジ色の壁。なにやら文字が書かれている。

 

なんとこの壁、カーペット(絨毯)。

毛の「立つ」と「寝る」で色が変わることを利用して、ホワイトボードのような使い方が可能なのだ。みんな自由に文字や絵を書いていた。消すのも手で撫でるだけ。

子供の頃、自宅のトイレに敷いてあったカーペットの毛並みを手でいじって色が変わることが面白くてよくいじくりまわしていたことを思い出した。

それをまさかこんなインスタレーションにしてしまうとは。発想が豊かだ。

 

▲イギリス在住の友人、日本語を書き始める。

 

▲ひとまず、new eraである令和を書かせていただいた。

令和を囲んで記念撮影をすると、写真を撮ってくれた人にどういう意味か教えてくれと言われた。it means harmony and order

 

▲渡り廊下を渡って、新館に向かう。

 

▲新館の外観。こちらもヘルツォーク&ドムーロンの設計。

 

▲新館内部。最上階には展望台があるというので、エレベーターで向かう。

 

▲360度、ロンドンを一望できる。

今回の旅では、まだロンドンを上から見ていなかったので、ここに来てよかった。

 

▲サザーク方向を見通す

 

▲(おそらく)大英博物館の方向を見通す

 

▲テートモダンの隣には、なにを間違えたか、ガラス張りのマンションが…。

 

なんだかんだ2時間ほど滞在したが、テートモダンのあの巨大な吹き抜け空間はぜひとも訪れて圧倒されてたい。

 

そして、ロンドンの街を上から眺めることができる(しかも無料で)という点でも訪れてよかった。

 

この後は、グリニッジへ向かいます。

 

▲テートモダン前の広場のあーと。

仮説思考のススメ

backcastな考え方で幹を捉えて、必要な枝葉は後から付け足していく。

 

今日は久しぶりに社内で研修があった。研修といえば、退屈な授業を聞いたり、あまりにも短い時間での即興のグループワークをやらされたりと、正直身になっている気がすることはそうそうない。

 

そんな世間一般のイメージを背負う研修だが、今日の研修はかなりためになったので、ここに書き記しておこうと思う。

 

今日の研修のテーマは、「仮説思考」。

仮説思考とは、物事に取り組む際にあらかじめ仮説を持って取り組むということ。

これは、特別画期的な考えではない。理系の人なら(卒業研究をする文系の人も)研究をする中で鍛えられる能力だから。事象の要因の仮説を立てて、その検証と精査を繰り返した先に論理的な説が構築される。

 

この仮説の構築と検証がたったの一つであれば単純だが、複数の仮説が段階的に検証されて解を得るようなことになれば、必要な労力がうんと増える。

 

そして、業務とはそういうものだ。

都市計画(都市計画に関わらず多くの業務がそうであるかもしれないが)とは、まさに雑多な変数による方程式であり、変数一つ一つを決定しながら解を求めることになる。

 

個別の問題を扱う時はたいてい、そこに集中してしまい、当の目的を忘れてしまうなんてことが起きる。つまり、大して重要でない作業に凝ってしまったり、ましてや必要のない作業を作り出してしまう可能性すら潜んでいる。

美味しいカレーを作るために、ジャガイモを切っていたのに、ジャガイモの皮の剥き方に熱中してしまう。ジャガイモではなくても良いのではないかと思い、サツマイモを試してしまう。

僕らは美味しいカレーを食べてる時に、シェフから皮の剥き方や、サツマイモで挑戦して結局ジャガイモにしたことを熱心に話されても萎えてしまう。食材の産地とかもっと知りたい(重要な)ことがある。

 

業務における仮説思考とは、「業務開始時に最終的なアウトプットをチームで共有すること」だ。そして、そのアウトプットに向かって最適な作業計画を立てることで、無駄な業務を減らし、クオリティの高い成果を上げることができるのだ。

 

この仮説思考は、英語でいえば、"backcast"である。"forecast"【予報】の対義語。

前者は、目標像を決め、それに必要な作業を逆算的に考えること。

後者は、今を起点にして、作業を積み重ねていくこと。

 

明確な目標を据えて、逆算して計画的に進める。

 

今日の研修もまた、短時間である課題をチームで解いてアウトプットして発表する、という研修だったけど、あまりにも短い時間であることがこの研修ではミソだった。

 

短いからこそ、forecastな考え方では全く通用しない。backcastな考え方で幹を捉えて、必要な枝葉は後から付け足していく。

例えるならば、徹底的に、真正面から急所を攻め続けるような戦い方だと思う。

 

個人的には、何でもかんでもやってみて試行錯誤で人間は成長していくと思ってる。つまり、行動しない人はいつまでも何も成し遂げられない。

本田圭佑の言葉だと、「失敗にとらわれるな。成長にとらわれろ。」に当たると思う。

 

でも、今日の研修の考え方は、その反対側に立っているけど、上記の考えと共存する考えだと思う。

 

研修が終わって、「めっちゃ為になった」と思える研修なんて本当に数少ないと思う。

 

仮説思考、実践していこう。