インドろぐ9 〜チャンディーガルの観光では、バスを利用しなさい〜
ワンワン、バウバウ、ワオンワオン。
セクター17から、ガンディー・バワンのあるパンジャーブ大学/Panjab Universityは、とても遠かった。
セクターの大きさは、1200m x 800mである。
そうすると、セクター17からガンディー・バワンまでは約5kmほどもある。
バックパックを背負って歩くには、とても辛い。
ただ、また発見もあった。
セクター15を歩いていると、建っている建物がやたら大きい。
そして、きれいであった。
インドの中でのチャンディーガルのランクの高さがよく分かった。
↑やはり、歩道は広い。日本なら公園という名前がついてもおかしくない。
歩きすぎたせいで、途中右足のふくらはぎに違和感を覚える。
たぶん、筋肉が吊る直前だったと思う。
駅までは、オートリキシャーしかないかと、諦めムードで、やっとパンジャーブ大学に到着。
敷地はやはりとんでも大きい。
オープンンスペースが多い。
↑白い建物がガンディー・バワンである。
手前のオープンスペースの芝生でスポーツをやっているインド人学生。なんとクリケットではなく、サッカーだった。
↑ガンディー・バワンの周辺は、水が張れる大きな堀があるが、枯れている。
この堀端はウッドデッキにより舗装されていて、ここで座って休む学生がポツポツいた。
↑なんだか面白いかたちである。
↑こちらが、よくガイドブックに載っている写真と同じ角度の写真。
↑水色の文字で、The Gandhi Bhawanと書いてある。
↑エントランスには、ガンディーの言葉である"TRUTH IS GOD"の文字が。
↑ガンディー・バワンを一周した。途中、学生がスケッチを書いていたので、ここで僕も書くことにした。
10分くらい書いていると、突然、近くにいた犬が叫び出す。
すると、どこからともなく犬が集まってくる。
インドの野犬の多くは、中型犬〜大型犬であり、結構怖い。
バイオハザードの犬と同じ大きさだ。
狂犬病の危険など考えると、まったく怖くて近づけない。
(僕はラオスで、2度犬に追いかけられたことがある。全力疾走で逃げ切ったが、あれほど怖い思い出はなかなかない。)
興奮した野犬は、なんと、スケッチしていたインド人学生に集り始めた。
彼と僕の距離はそこまで離れていないから、僕も場所を変更せざるをえなかった。逃げるように距離をとって、再びスケッチを始める。インド人学生が目に入る位置で。
インド人学生は、最初はその場を離れて、犬がいなくなるのを待とうとしていた。カバンの臭いを嗅ぐ犬に結構怯えていた。
危険を察知してか、歩きながら距離をとる。
後をつける犬。
インド人学生は、堀に降りて、斜めに逃げる。
犬も堀に降りて、付いてくる。
インド人学生はガンディー・バワンに隠れる。
犬は探す。
すると、なぜか、インド人学生が僕の方へやってきた。
こいつ、僕を道連れにしようとしている。というか、ターゲットを僕にすり替えようとしている。
と思ったが、また、ガンディー・バワンの方へ行き、隠れた。
緊張状態が続く。
すると、犬が諦め、堀の中で寝っ転がった。
インド人学生は安心して、せっかく近づいたガンディー・バワンの外装を触っていた。
安心した僕も、スケッチに再び取り掛かる。
それから20分くらいしただろうか。そろそろ時間なので、駅に向かうことにする。
さて、パンジャーブ大学の前には、大きな病院があった。そして、バス停もあった。
バスに乗れれば最高だ。
バス停で行き先を見てみる。
チャンディーガルのバスは、基本的に番号がつけられており、それぞれ周るルートが異なる。
が、地球の歩き方には、路線バスの経路は全く載っていない。
駅やバスターミナルなど、わかりやすい目的地があると、バス停で確認できるが、そのほかのバス停の名前は、名前だけではどこにいくかが不明であり、なかなか難しい。
が、今回はチャンディーガル駅までいけばいいので、目的地がわかりやすいので、乗ってみることにした。
チャンディーガル駅のバス停名は、Chandhigarh Railway Station、または、Chan Rail Staという表記であった。
あとは、その番号のバスがくるのを待ち乗り込めばいい。
が、結構難しい。
バスは、次から次にたくさんくる。
そして、番号がなかなか覚えられない僕。
面倒なので、直接バスの運転手にどこに行くか聞いて周る。
それっぽい、バスが来たら聞くというのを2,3回繰り返す。
全てハズレだった。
時間も結構なくなってきたので、焦っていると、バス停で座っていたインド人男子学生二人組が手を振ってきた。
なんだ?と思ったが、どうやら僕が困っている姿を見て、助けてくれようとしたみたいだ。
どこへ行きたいか聞かれて、チャンディーガル駅に行きたいと答えた。
そしたら、一人が今あるバスの中で、チャンディーガル駅にいくバスを探しに行ってくれた。
すると、一台止まっているバスがチャンディーガル駅行きで、もうすぐ発車するという。
ありがとうを伝え、急いでバスへ。
一応、バス停の乗務員のおばさんに、チャンディーガル駅へいくかを確認した。
首を傾げるように振った。
インドでは、これがYESというジェスチャーだ。
非常に分かりにくいが、一安心。
バスに乗り込むと、すぐに発車した。
バス停の方を見ると、僕を助けてくれた二人の学生がこちらを心配そうに見ていたので、手を振ってありがとうを伝えた。
本当に助かった。
バス車内の様子。
バスが発車してから、乗務員のおばさんが料金を集めに周ってくる。
"How much?"
"Fifty"
50ルピーか、結構するが、オートリキシャーよりは断然安い。
そして、100ルピーを渡すと、非常に嫌な顔をされた。
なんでだろう、50ルピーのお返しなら、そんな大変じゃないはずだ。
小さなカバンからお釣りを探すおばさん。
手には硬貨を持っている。
50ルピーなら札だけでもいけるだろうに。
なんかおかしいと思ったら、料金は15ルピーだった。
FifteenをFiftyと聞き間違えるという、中学1年生の最初の中間試験に出る問題の基本的なミス事例みたいなことをやってしまった。
これには、自分で失笑。
20ルピー札があったので、そちらで払った。
15ルピー。激安である。
↑駅前のバス停に着いたのは、午後6時前だった。
30分くらいかかったと思う。
道は結構混んでいた。
だが、ぜひ、チャンディーガルに訪れる方は、バスでの移動を積極的に使ってみてほしい。
非常に安上がりで周れるだろう。
僕は、また来ることがあれば、絶対にバスを利用したい。
バス路線図があるか見てみたら、専用のホームページを発見した。こちらも参照してほしい。
Chandigarh Transport Undertaking
↑路線図
↑チャンディーガル駅へ。
↑行きは、夜に着いたので、気づかなかったが、ネック・チャンド・ロック・ガーデンにあった人間の像のでかいバージョンのモニュメントが立っていた。
↑影と思っていたロックガーデンは、もはやスポットライトを当てられた主役である。
↑チャンディーガル駅には、出発時間の20分まえくらいに到着。乗り込む号車番号を確認してあとは待つだけ。
だが、なかなか来ない電車。
結局10分遅れくらいで、やってきた。
良かった。
デリーでの夜行列車の乗り換えには間に合いそうだ。
そう安心して、列車に乗り込む青年。
この後、列車内で、天国から地獄へと続く階段を降りていくことになる。