ドキドキの出国劇
帰国するための全ての用意が整った。
あとは空港に行くだけだが、フライト時間は今日の夜。
今は昼過ぎなので、まだまだ時間がある。
さらに、ニューデリーのインディラ・ガンディー国際空港は入場制限があり、フライト5時間前からしか入場できないらしい。
そこで、時間を潰すために、グルガオン/Gurugram地区の見学に行くことにした。
グルガオンは、ニューデリーの南部の地区で、都市開発が近年盛んに行われ、高層ビルとインフラが急激に増加し、都市化が進んでいる。
都市計画を学ぶものとして見ておきたい。
グルガオンには地下鉄のイエローラインで行く。
昨日と同じようにFRROからグリーンパーク駅までオートリクシャーで行き、地下鉄に乗り換える。
地下鉄に乗ってからは20分くらいかかったように思う。
地下鉄は途中から高架鉄道になる。
緑がたくさん見えたのを覚えている。
勘のいい読者はもうお気付きかもしれないが、写真は一枚もない。
自分でも悔やまれる。
スマホを取り出す余裕のない体調だったこと、ご理解いただきたい。
グルガオンは、ショッピングモールや企業オフィスがたくさん立地している。日本企業の支社も多く立地する。
道路も広く、まさに都市といった感じだ。
少し歩き回ろうかと思ったが、体調が悪かったので、ずっとカフェで時間を潰し、夜空港へ向かった。
1週間ぶりのニューデリー空港。
やっと来れたよ、君。
しかし、まだまだ油断できない。
いくつか難関が待ち受けている。
最初の難関は、空港への入場だ。
基本的には、パスポートと航空券のチケットを、入場口前に立つ警備員に見せ、問題ないなら中へ入れる。
僕の場合は、パスポートを持っていない。
帰国のための渡航書と出国許可証を手に入場口へ向かう。
たまたま僕の前の人が日本人。
パスポートを持っている。
すぐに通してもらっていた。
そして、僕の番。
書類を見せると、警備員はじっと眺める。
警備員は2人いたので、2人で相談し始める。
パスポートを紛失したのか?と聞かれるから、そうだ、と答える。
「かわいそうに。」
みたいなことを言われた気がするが、すぐに入って良いということになった。
空港内に入れたので、少し余裕が出た僕は、久しぶりに写真を撮った。
↑まさにホーリーの前日だったから、ホーリーの粉が飾ってあった。
もし体調が良かったら、ホーリーも楽しみたかった。
けど、もう欲張らない。
人生は長いから、また来ればいい。
ニューデリー空港のカウンターは、航空会社ごとに固定カウンターを持っているわけではなく、時間ごとに入れ替わりで使うタイプだ。
チェックインまではまだまだ時間があったので、椅子に座って待つ。
インド以外の国籍の人がいることに心がホッとする。
それくらいには、心身共に疲れていた。
もちろん、日本人もいた。
喉が渇いたので、フルーツジュースを買う。
オレンジを絞るジュースを買ったが、ものすごくぬるくて残念だった。
チェックイン時間になったので、チェックインする。
帰国のための渡航書と出国許可証も提示すると、スムーズに通過。
出国審査へ。
ものすごい人の数。
僕の番。
審査官に、チケットと帰国のための渡航書と出国許可証を渡す。
なんだこりゃ、という反応をされる。
パスポートを失くしたことを確認される。
検査官は立ち上がって、持ち場を離れた。
5分ほどして帰ってくる。
それからもなかなかハンコを押してもらえず。
結局全部で15分くらいかかり、出国のハンコをもらった。
良かった。
これでインドを出国できたのだ。
それでもものすごい体調が悪い。
飛行機を待っている間もトイレで1度吐いた。
青年は、深夜に出発する便に無事乗り込む。
とうとうインドから離れるのである。