ゆるろぐ -Urbanisme Log-

建築、都市を学び、生業とするわたしのことだま。

道東ろぐ2 〜尻を隠して頭隠さず大仏さまin札幌〜

台風21号が迫る中、無事に飛行機は羽田を飛んで、経由地の新千歳空港に到着した。

 

ここから、釧路への飛行機に乗り換える。釧路への飛行機は夕方発であり時間があったから、ぼくは札幌市内を観光することにした。

 

地震が襲う2日前の出来事である。

 

個人的な話だが(と断る必要もないくらいこのブログは個人的な話しかしていない、いやブログとはそういうものだ)、以前北海道に来たのは、10年以上前の出来事だ。家族でトマムリゾートへ行った一回だ。だから、札幌市を訪れるのは初めてであった。

 

見たいのは、建築と都市

滞在時間も少ないから、とことん目的を絞ることにしていた。

 

「欲張らない」

インドで学んだ哲学は、ぼくの中で生きている。

 

目的は、真駒内滝野霊園にある安藤忠雄設計の頭大仏殿。

頭大仏殿(Hill of the Buddha) | 真駒内滝野霊園 【公式】

​↑頭大仏のロゴ。

 

 時間が余ったら、札幌市内を歩き回ることに決めた。

 

真駒内滝野霊園までのアクセスは、公式HPで詳しく書いているのでそちらを参照すればいいが、さっぽろ駅から市営地下鉄に乗り、南北線の南の終点真駒内駅まで行きそこからバスで向かう。

交通アクセス | 真駒内滝野霊園 【公式】

 

新千歳空港

↓ JRエアポートライナー

札幌

↓ 地下鉄南北線

真駒内

↓ バス(墓参バスなら無料!)

真駒内滝野霊園

 

 真駒内駅から真駒内滝野霊園までのバスは、普通の路線バスでお金を払って行く方法の他に、墓参バスという無料バスを利用することもできる。墓参バスは、本数が極端に少ないため基本的には有料バスに乗ることになると思うが、ぼくは午前中に行ったことで行きも帰りも墓参バスに乗ることができた。

 

↑墓参バスの時刻表。ぼくは、10:10発に乗り、11:30発で戻った。見学時間としては充分だった。

 

以下、写真とともにお伝え。

 

↑墓参バスは、3番のりばから出る。墓参バスといっても普通の市営バスと同じ見た目。ぼくよりあとに乗ってきた学生と思われる3人組の男子たちは、これが霊園に行くのかそわそわしていた。すると、運転手が「どこに行きたいの?」と聞く。学生たちは「これであってました。」と答えたが、運転手はさらに「どこに行きたいの?」と詰め寄る。学生が懲りて「霊園です。」と言ったら、運転手さんは「このバスじゃなくて、2番のりばにくるバスの方が近くに行くよ。」と伝えていた。確かに、路線バスの方が、近くに行くけど、無料バスでも相当近くまで行くことはこの記事を見ればわかるでしょう。

 

↑20分ほど走って、霊園に到着。霊園の門をくぐってすぐの「モアイ像前」で下車。33体のモアイ像が並んでいる。なんだここは…。

↑整列するモアイ像。

↑バス停からは、もう頭大仏が見えている。非常に広大なランドスケープ

↑正面

↑水庭。ビシッとした幾何学配置。荘厳さと美しさと。

↑丘の下のトンネルを進む。

↑現れる巨大な大仏。

 

大量のコンクリートで地形を作り出し、作り出した丘にはラベンダーが植えられ、夏の一時期は紫色に彩られる。安藤忠雄らしい線対称の幾何学的配置は非常に美しく、その場に立って圧倒される。軸の強い構成は、施設の宗教性と相まう。コンクリートの表情の作り方に特徴があり、光の当たり方によって刻一刻と表情が変わっていく。コンクリートの表面の凹凸は、石像の大仏の袈裟のそれの柔らかい曲線を強調しているようだった。これまで訪れた安藤忠雄の建築と同様に、頭大仏のコンクリートは、とても綺麗であったが、一方で異種のコンクリート、土木的なコンクリートが見られた。素材の質感が、この建築、ランドスケープの規模の大きさを象徴しているように思えた。

↑水庭の両側には、円形の平面の建築が立っている。一方はカフェで、もう一方は施工時の写真が展示されている。

↑水庭

↑トンネルの天井のコンクリートの表情。

↑斜め後ろから大仏

↑後ろから大仏。コンクリートのギザギザと、石像(大仏)の柔らかな線。

↑大仏の周囲。

↑見上げる。

↑左側が土木的コンクリート。右側がいつもの安藤忠雄の綺麗なコンクリート

 

とにかく巨大で、コンクリート使いすぎではないかと。

施主さんがどれだけお金持っているのか。

人口減少していく社会では、霊園にこそお金が集まり、有名建築が全国の霊園にできてくるのかもしれない。

 

空間体験として、非常に良いランドスケープだった。

 

最後に、真駒内滝野霊園という場所が結構ぶっ飛んでいる印象を受けた。頭大仏の周囲を少し散策した時の写真をのせておく。

 

↑ストーンヘッジが!これは飾り物ではなく、実際に使われているお墓であった。

↑モアイ像の横には、仏像が鎮座し、その横にアジアのどこかで用いられている何かが立っていた。

 

青年は、墓参バスに乗り込み、頭大仏をあとにする。