道東ろぐ3 〜五輪の遺産都市!?真駒内〜
初めての土地だからこそ、移動の中でまちを体感する
墓参バスに乗って、真駒内駅に戻った。
「北海道 建築」でググると、真駒内の有名建築として、頭大仏以外にもう一つヒットした。
場所は、真駒内駅から約1km歩いたところにある。
設計は、古市徹雄氏。
正直なところ、古市さんについてあまり知らなかった(ので今調べたところ)。
なんと、早稲田大学建築学科卒業ということで、直属の先輩であった。
そして、丹下健三の事務所で働いている。
ともかく、名建築として揚がっているので見に行くことにした。
建築を目的に歩いたが、どちらかといえば、真駒内というまちの方が面白いことに気づいた。
もともと、戦後に連合国軍のキャンプ地として接収された。その土地が返還されて、団地や1972札幌オリンピック会場の造成が行われた。
まちをあるくと、五輪という文字やエンブレムが目に入る。なんだか、時が止まってしまった場所のように感じたが、人は多く住んでいる地区のようだ。
↑駅の正面。駅のデザインもメタボリズム感がある。
↑駅前の時計塔には、五輪のエンブレムが!
↑大通りを進むと右手に現れる団地。デザインがかっこいい。これもまたメタボリズム感がある。
↑この建物の裏には、五輪のエンブレムが刻まれている。
↑その隣にも団地
↑「五輪団地」という遺産感溢れる名前。
↑個人的に、心地いいと思った団地。
↑一つの建物とは思えない景観。本当は、繋がっている。
↑グランドレベルのアーチがかわいい。雪国には、ピロティは必要不可欠な要素なのだろう。
↑内部空間
↑時々天井の高い部分があり、そこは天井がオレンジ色に塗られている。白と灰色の雪国の冬にはいいさし色なのかもしれない。
↑団地ベランダ側の風景。こちらもよい。
↑そうこうして15分ほど歩くと、六花亭の看板が出てくる。ちなみに、知らない人はいないだろうが、六花亭といえば、バターサンドで有名な老舗お菓子屋だ。
↑六花亭ホールということで、大きい。
↑正面玄関。犬もいる。
↑建物に入ると、奥には螺旋階段がシャープに上る。
↑入って右側が店舗。店舗はホール空間にある。奥が舞台である。
↑入り口上には、2階席のようなものが。
↑天井は普通の天井ではなく、まさにホールの天井。
↑ガラス面には、奥行きのある木のルーバーがしつらえてある。ホールとして利用される時は、このルーバーが閉じるという。
↑店舗の反対側には、カフェが併設されている。
木のルーバーの奥行きがあるため、光が柔らかく室内に入射していた。店舗の家具は、全て可動式で、ホールとしての利用が前提となっていて、天井、壁のホール設備と相まって、とても仮設的な空間であった。本業であるお菓子販売が仮設で、ホールとしての利用が本設の空間として作られている点はおもしろい。
ということで、古市さんの建築と、真駒内のまちをよく見ることができた。
旅行に来ると、つい遠くても歩きまくってしまう。
それは、初めての土地だからこそ、移動の中でまちを体感することができるという利点があるのだけど、やはり疲れる。
青年は、真駒内をあとにする。六花亭で購入した月うさぎの模様の饅頭を食べて、札幌駅へ戻る。
↑美味でした!