インドろぐ19 〜パスポート紛失ろぐ3、インドの証明写真、64の懐かしさとphotoshopのすごさ〜
ふーーーーーーーっ
ニューデリー駅に着いて、まずはホテルへ向かった。
ホテルは昨日バラナシにいる間に予約した。
通常の予定では、今日の16時の便で帰る予定だったが、正直無理そうだ。
渡航書の発行など諸々の手続きは最短でも1日かかるとネットの記事で確認したからだ。
ニューデリーのホテルは、個室で泊まれる、安すぎないホテルにした。
少しは安心したかったからだ。
泊まったホテルは、Hotel Baba Inn。
ニューデリー駅から歩いて5分ほど、北西にある。
↑着いたと思ったら、これとは違った。
こちらは、Hotel Baba Innと同系列の高級ホテルで、僕が泊まるのはこの建物の裏のホテルだった。
高級な外観に期待したので、少しがっかり。
Hotel Baba Innに着いた。
チェックインの手続きを行う。
パスポートの提示を求められる。
僕は、しれっとパスポートのコピーを差し出す。
事前にネットで調べたところ、ホテルのチェックインはパスポートのコピーで大丈夫と書いてある記事を見つけていたからだ。
ただ、それは、ビザの必要ない国でのことだ。
インドはビザの提示も同時に求められる。
パスポートのコピーだけでは、泊められないと言われる。
ここから、今までの事情を話し、今日これから大使館に行くことを説明した。
すると、オーナーも理解してくれ、僕を泊めてくれることになった。
第一関門突破。
ホテルの部屋に着き、とりあえず荷物を整理して、今日やるべきことを整理した。
インドでパスポートを紛失した場合に必要となる手続きは、
①パスポートの再発行、もしくは、帰国のための渡航書の発行
②出国許可書の発行
の2点である。
①は日本大使館で行い、②はFRRO(Foreigner Regional Registration Office)(外国人登録事務所)で行う。
つまり、二つの機関に用があるということだ。
海外でパスポートを紛失した場合、基本的には大使館で①を行うだけで帰国できる国が多いらしいが、インドの場合は、②が必要で面倒臭い。
このブログを読んで、パスポートの紛失はできるだけ避けるということを肝に銘じてほしい。
いや、もはやこの記事を読んでいる人の中には、パスポートを紛失している状態かもしれない。君たちには、絶対に帰れるから安心してほしいとエールを送りたい。そのためにこのブログが役立てば嬉しい。
帰国のための渡航書の発行に必要なものは、
⑴ポリスレポート(紛失・盗難証明書)
⑵身分証明書(運転免許証など)(パスポートの再発行の場合、戸籍謄本が必要である。)
⑶帰りの飛行機のEチケット
⑷証明写真(3.5mmx4.5mmの大きさ。細かい規定は以下のリンクを参照。)
⑸その他必要書類を大使館で記入
今回僕が紛失したのはパスポートのみで、財布などは無事だったから、⑵として運転免許証を持っている。
つまり、大使館に行く前に、⑶と⑷を取る必要があった。
まずネットで⑶を購入した。
問題は⑷だ。
「証明写真 インド」で調べると、日本みたいに自動証明写真機があるわけではない。
店で証明写真を撮ってもらい、その場で加工してもらう必要があるようだ。
荷物を準備して、フロントへ行く。
証明写真の店を聞くと、 メインバザールにあると言われた。
ただ、10時からしかやっていないとも言われたので、一度部屋に戻る。
態勢を整えて、再び出発。
初日以来のメインバザールだ。
入り口から1分もしない場所に証明写真の店を見つけた。
駅から歩いて、右側の店だ。
中に入ろうとすると、店の前にいたおっさんが話しかけてきた。
どうやらおっさんが店主らしい。
証明写真をほしいというと、中に入れてくれて準備をし始めた。
普通の部屋で椅子が壁際に置いてあり、椅子の後ろの壁には布がかかっている。
背景は白でいいかと聞いてきたので、yesと答えた。
壁にかかった布は何枚か重なっていて、2枚くらいめくると白い布が出てきた。
といっても、少し薄汚れている。
部屋の中も結構暗い。
僕に座るように言う。
僕が座ると、おっさんはデジカメを持ってきて、間近で撮影。
本当にてきとうな撮影だ。1枚撮って僕に確認する。カメラの高さが僕の目の高さよりも高く、明らかに上目になっていたので撮り直すように言った。
ネット記事によれば、てきとうなところは本当にてきとうらしく、僕はしっかり確かめながらやろうと誓っていた。
2枚目を撮ると、さっきよりは上目でなくなったが、やはりカメラの高さが高い。
少し悩んでいると、おっさんはこれでいこうと言って、勝手にパソコンの準備に取り掛かる。
ここで、プリンターが電源を押してもつかない。
おっさんは、コンセントを抜いて、なんと、コンセントの先っちょに息を吹きかける。
ふーーーっ
これはまさに、少年がNintendo64のカセットに息を吹きかけるあれだ。
インドでもこの光景が観れるとは。
少しばかり感動した。
息を吹きかけることの効果のほどは、日本でも議論の余地があるが、今回はちゃんと電源がついた。
パソコンはwindowsだ。
カメラからデータを取り出し、photoshopを立ち上げる。
大学に入ってからお世話になっているphotoshopを見て、心が安まった。
おっさんは、非常に素早い手さばきで僕の顔を切り取ったり、明るくしたり、調整する。
部分的には手荒な加工もあったが、ものすごい綺麗になる。
手荒すぎる部分は、一応大丈夫か確認したが、大丈夫だと押し切られた。
おっさんを信じよう。
何枚ほしいかと聞かれた。
そこのリサーチは不足していたが、たくさん必要だったという記事を見た気がしたので、8枚と言ってみた。
加工した写真がプリンターで刷られる。
ハサミで綺麗にカットしてくれる。
袋に入れて渡してくれた。
所要時間ここまで10分もかかっていない。
素晴らしい。
おっと、ここで、最初に値段を聞くのを忘れていたことに気付く。
おっさんは、値段を言ってこない。
勘で出すのもありだが、聞いてみると、200ルピーと言われた。
とりあえず、expensiveと言う。
ていうか、高い。
ネット記事ではもうちょっと安かったはずだ。
でも、引き下がらないおっさん。
争う場面でもないので、お金をぴったり払った。
インドで証明写真を撮るなんて、めったにない経験だった。
メインバザールを後にして駅へ。
そしてとうとう日本大使館へ向かう。