足に季節外れのしもやけができた話
本当にいろんな情報があふれる中で、この記事を書くかどうかは迷ったけど、どこかの誰かの助けになれば
新型コロナウイルスの影響で、前代未聞の家にいる連休となってしまった。
このことにただただショックを受けているかというとそうではない。
その理由として、最近僕の身に起きたことを書いていこうと思う。
新型コロナウイルスは、新種のウイルスであることから、まだ全貌が明らかになっていないため、連日のテレビ報道やネットでは、多くの情報が行き交っている。
最初期は、コロナウイルスによる死因が専ら肺炎であるという報道が多かったし、それは真実であろう。そんななか、3週間ほど前にたまたまこんなツイートを目にした。
A telltale sign of #COVID19: pernio / pseudo-chilblains
— Ilan Schwartz MD PhD (@GermHunterMD) April 14, 2020
Painful, swollen and erythematous tips of toes (resembling frostbite).#DermTwitter #IDTwitter pic.twitter.com/4zplwrUiQ2
「新型コロナウイルスは足にも症状が現れる。」
ふーん、なんか怖いなと思ったが、一応気にしておこうと思う程度で、僕には関係ないと思っていた。
そして、それから数日して、僕の足にもしもやけ(らしきもの)ができた。
しもやけができた僕に起きたことを簡単にまとめます。
※1
記事に入る前に。。。僕はPCR検査を受けていません。
この時期にしもやけができた人の話だと思って読んでください。
※2
足の写真が出てきますので、見たくない人は読まないでください。
時系列で起きたこと
まず、前提として、4月の僕の動きを書いておきたい。
実は、こんな時期にではあるが、4月の頭に異動により、東京から東北に引越した。
会社自体は3月から在宅勤務となったため、一緒に住む家族以外に人との接触はほとんどなかった。
4/18(土) 靴ズレ⁉︎
最初に足の痛みを感じたのは、18日ころだった。新天地での新生活ということで、家具やら家電やらと、やはりモノを買う必要があり、最低限の外出が必要であった。
少し外を歩いて、家に帰ってくると足に小さな違和感を感じた。我慢できる程度だけど、なんか痛い。我慢できるので、家事をしていても特に支障はなかった。
この日から数日は、スーパーへの買い出しなどの外出後、家について靴を脱いだ時に足がちょっと痛んだ。これは靴が窮屈だからかなあとか、靴ズレかなぐらいにしか思っていなかった。
4/22(水) シャワー後に特に痛い
風呂上りに足の指が張れ、違和感が増す。これはどちらかといえば火傷っぽいと思う。
ああこれしもやけっぽいなと思う。ただ、僕は毎年しもやけができる体質の人間ではない。最後にしもやけになったのは正直思い出せないくらいに久しぶりの感覚だった。というか、人生史上一番大きなしもやけだと思う。
この時、1週間前にツイッターで見かけたコロナウイルスによるつま先の症状のニュースを思い出す。ツイッターで検索すると、covid toesとして記事が出てきた。爪先の症状に名前がついていた。
もしかするともしかするかもしれないと思う一方、東北は東京より確かに寒かったので、ただのしもやけかもしれないとも思う。
4/23(木) 午後から痛い
朝起きると痛痒みは消えている。午前中は足は痛くない。昼間にちょっと外に出て帰ってくると足が痛い。外に出て歩くと足が痛くなるみたいだ。
この日の午後は在宅勤務に支障が出るほどに足が痛む。そして、初めて足の写真を記録した。
▲親指の爪の付け根、薬指、小指など赤く腫れ上がっている
▲薬指と小指はパンパンに腫れ上がった
靴下を指の間に挟んでると、なんとなく痛みが和らぐ。騙し騙し仕事をする。ただ、仕事をしながらもcovid toesのことが頭をよぎる。怖いのでしもやけの薬を買おうと思い調べてみると、オロナインが効くと出てきた。近くにドラッグストアはないので、コンビニに行ったが、いくら探してもオロナインは置いていない。諦めて家に帰った。
この日の夜も、足は相当痛痒い。
4/24(金) ユースキンを買う
朝起きると、やはり治っている。そして、昨日と同じく、午後になるにつれて痛痒さが戻ってくる。
▲午前中に撮影した足 右足薬指の色がどす黒い
締め切りが迫る仕事を担当していたため、やらなきゃいけないことはたくさんあった。それでも、仕事の合間に気になって”covid toes”について調べないではいられない。この頃のcovid toesについての記事は、「足のしもやけは初期症状だ」ということしか書かれていない。しもやけができた後に、重症化するのか、それとも軽症のサインなのかまでは書かれていないのだ。それは新種のウイルスだから当然だけど、どうすればいいのか分からないから怖い。もし今日が最後の1日だったとして、こんな仕事している場合なのかとか真面目に考えた。自分を守るのは自分しかいない。
しもやけの薬を再検索すると、ユースキンという商品が出てくる。昨日オロナインを探しに出たコンビニの棚にユースキンという商品が置いてあったことが微かに記憶にあり、一抹の希望をもってコンビニへ行ってみた。棚には1個だけミッフィーが描かれたユースキンがあった。
▲ミッフィーのおかげで、記憶に残っていたのかもしれない。
その日はユースキンを塗って様子をみてみることにした。しかし、シャワー後は足がジンジンと痛んだ。
▲親指、人差し指の脇に赤い斑点
▲薬指と小指は相変わらずパンパンで、人差し指の付け根も赤く腫れる
▲薬指は良く見ると、 紫色になっている
▲あまり写真に撮っていないが、指だけでなくかかとも赤い斑点が出来ていた
仕事的に土曜日もやらないと間に合わないため、明日も働くことになる。ただ、午前中に一度医者に行って「しもやけ」という診断を受けようと思う。
4/25(土) 皮膚科受診後に微熱
やはり朝は痛みはほとんど消えている。Google マップで評価をみて、行く皮膚科を決める。候補の皮膚科の中には、「先生はほとんど見ずに診断する」というレビューがある皮膚科もあったが、そこはやめといた。それこそ、あまり見られずにしもやけという診断が下りそうだからだ。
病院には、診療開始時間に15分遅れたくらいで到着した。10平米くらいの待合室は、すでに8人ほどの患者さんでいっぱいだった。
体温計を渡されて熱を測ると、36.7℃。いつもより少し高い。
待合室は、ソーシャルディスタンスを保てない状態なので、外で待つことにした。というか、全国の皮膚科は、新型コロナウイルスが皮膚に症状を引き起こす可能性が少しでもあるのならば、待合室の外にも椅子を出して、三密の状況は避けるべきなのではないかと今振り返って思う。
1時間ほど待ってやっと順番がきた。
今回病院に来たのは、しもやけという診断をプロの医者からもらいたかったからだ。なので、こちらから「コロナウイルスに罹患している可能性が心配で来た」なんてことは言わない。
最初は靴ずれかと思ったことや、ここ数日は午後から痛くなること、夜シャワー後に痛むことなどを話した。
先生からは、しもやけだろうという返答。ただ、この時期にできるのもなあということも言っていた。
やっぱりしもやけですよね、と安心しかけていたが、診察をすぐには終わらせようとしない先生。
すごく悩ましい顔の先生から、「新型コロナウイルスの症状の全貌がまだわかっていないこと、医師として患者を脅すようなことはいうべきではないが、ニュースを追っていて足に症状が出ることという情報があるため、経過に注意して欲しい。今後発熱等の異常があった場合には、相談窓口から専門医に見てもらうように。皮膚科からはPCR検査には回すことはできない(正規ルートではない)」というようなことを言われた。
まさか医師からコロナの言及があるとは思わなかったが、真摯な態度には少し安心した。
一度診察が終わり待合室で待っていると、再度診察室に呼ばれた。
東京にいる同僚の医師にも相談してみるとのことで、足の写真を何枚か撮ってもらった。
病院では、塗り薬として、炎症を抑えたり、血行を良くする塗り薬とビタミン剤を処方してもらった。
帰るついでに、血をサラサラにする納豆ともずくを買って帰った。
家に着き、ノートパソコンを開き仕事を始めたが、なんとなく頭がぼんやりする。体温を測ると、37.1℃。微熱だった。
自分はかからないと思っていた。現実を受け入れがたい。
頑張れば、仕事できるけど、このまま死ぬのはいやだ。上司には具合が悪い旨メールして、ひとまず寝ることにした。
もし、爪先のしもやけがコロナの初期症状で、今後本格的な症状が出るのであれば、僕は死ぬかもしれない。この時、僕は本気でそう思っていた。
親を心配させたくないけど、何も言わずに死んでしまうのは違うと思って、電話で皮膚科での出来事を伝えた。
親からは、県の相談窓口に連絡するように言われたので、県の電話窓口をネットで調べ、電話した。すぐに職員に繋がり、足のしもやけと体温上昇について伝えた。
職員の人からはいくつか質問された。
基本的には、以下の3つを質問された。
・2週間以内に、コロナウイルス発症者と濃厚接触していないか。
・2週間以内に、海外に行ったことがあるか。
・体温が37.5℃以上ないか。
僕はどれにも当てはまらない。
結局、自宅待機してくださいと言われた。異常があったらまた電話してくださいと。
もう安静にしているほかない。コロナにかかった人の体験記を調べて読んでみた。
「コロナは身体中の血管に血栓を作る病であるから、しもやけも肺塞栓も脳梗塞も全て辻褄がつく」なんて記事も見かける。
目を閉じたら、もう目覚めることなくそのまま死ぬかもしれないと思うと、なかなか寝つけない。ある意味、パニックだったかもしれない。情報がないということはこんなにも怖いのかと思った。
この日は夜まで、37.0~37.2℃くらいの微熱が続いた。幸い、コロナの症状とされている息苦しさや咳はなく、めちゃくちゃだるいわけでもなく、食欲もあったので、納豆を食べた。
足の方は、病院でもらった2つの塗り薬のおかげで、夜になると、だいぶしもやけの痛みは引いていた。
・ヘパリン類似物質油性クリーム:血行を良くする
・サレックス軟膏:腫れの炎症を抑える
▲ステロイド系の塗り薬により、痛みは引いた
さすがに夜は自然と眠くなった。
ただ、深夜に全身に痒みが走り目が覚める。身体中がめちゃくちゃ痒い。「ナニコレ!?」、驚きと恐怖。でも、僕は体が痒くなることには慣れていた(以下の記事に書いたように)。
きっと、薬で血行が良くなっているから痒いのだろうと解釈して、ぐっと我慢して目を瞑る。そして、また眠りに落ちた。
4/26(日) 熱が下がる
朝目が覚める。生きていることにまずは安心する。
体温を測ると、36.7℃まで下がっていた。よかった。
足も痛みはなく、腫れも引いてきた。
▲痛みはないが、赤紫色の跡は残る
▲かかとの斑点も小さくなったような気がする
体調も悪くなく、食欲もある。
昨日の振替で仕事をしようかと思ったが、上司にこれまでの経緯をメールした。上司からは今日は休んでくださいと言われた。当たり前かもしれないけど、いい会社だ。
この日も基本的にはずっと寝ていた。
1週間は絶対に外出しないことに決めた。足のしもやけだけで、こんなに不安になるんだから。僕が罹患していたかいないかにかかわらず、人にはうつしたくないと思った。
今日以降、塗り薬は、ヘパリンだけ。サレックス軟膏は痛みが治ったため、使用をやめた。
この日の夜も、体中が無性に痒くなる現象が起きた。めちゃくちゃ辛い。昨日と同じように我慢して眠った。
4/27(月)
体温は平熱に戻った。
土日は結局しっかり休んだので、この日は在宅勤務をした。
▲ 赤紫色の後が残る
土曜日以後、体温が37.0℃を超えることはなかった。
足のしもやけも薬を塗ってからは、どんどん萎んでいった。
ここからは、足の写真だけあげていく。
4/28(火)
4/29(水)
4/30(木)
5/1(金)
現在
▲薬指だけは、赤紫色が強く残っている
最後に
結局、37℃を超えたのは、1日だけで、皮膚科で薬をもらってからは足の痛みは消え、今はすっかり健康だ。
一時期は、このまま急激に具合が悪くなって死んでしまうのかななんて思って怖かった。健康でいられることは何にも替えがたい。布団の中で、家族、友人、今まで出会った全ての人に感謝したいと思ったことも忘れない。
このしもやけが、ただのしもやけだったのか、新型コロナウイルスに関係していたのかは分からない。
僕は、罹患しているかもしれないという前提で、引き続き家に引きこもっている。
最近も、暇があればTwitterで「コロナ しもやけ」で調べているが、関連するニュース記事も増えてきている。
そして、この記事に載っている足の写真を見たときには驚いた。自分の足かと思ってしまうほど、赤い斑点の現れる位置が同じであった(親指の爪の付け根と、人差し指の先の中指側)。
最後に、なんでこれを記事にしようかと思ったかといえば、このしもやけについての情報があまりにも少ないから。
何度も言うけど、僕は新型コロナウイルスにかかったことが診断されたわけではない(PCR検査は受けていない)から、ただのしもやけだった可能性が高いのだけれども、しもやけが出来た人がどういう症状の経緯を辿るのかという一つのケースとして、情報を知ってもらいたいと思っている。
本当にいろんな情報があふれる中で、この記事を書くかどうかは迷ったけど、どこかの誰かの助けになればと思います。
不適切であれば、削除します。
以下、参考ブログ。
微熱が出たときに、僕を勇気づけてくれた記事
僕の不安を和らげてくれたユースキンA。
それでは、みなさん、健康にお気をつけください。